二酸化炭素濃度測定器を導入しました

こんにちは、しおはま薬局です。

しおはま薬局では、二酸化炭素濃度測定器を導入しました。


二酸化炭素濃度測定器は、CO2センサーとも呼ばれ、環境中の二酸化炭素濃度を測定することができます。

では、CO2センサーは、何の役に立つのでしょうか。

換気について

これまでも繰り返し言われていることですが、新型コロナウィルス対策には三密を避けることが有効とされています。
新型コロナウィルスの感染経路の多くが飛沫感染によるもので、飛沫に接触する機会を減らすために、密閉・密集・密接を避けることが重要と言われています。

新型コロナウィルスに限らず、ウィルス感染症は体内に入るウィルス量が少ないほど、発症の確率は下がります。
そのため、ウィルスを体内に取り込むことを防ぐ取り組みが重要になります。

換気をすることで空間内の空気が入れ替わります。
空気が入れ替わると、新型コロナウィルスが存在していたとしても、ウィルス濃度が下がりやすくなります。
ウィルス濃度が下がれば、その場にいる人がウィルスを取り込む確率を下げ、量を減らすことが期待できます。

つまり、換気を行って、室内の空気を絶えず入れ替えたほうが感染リスクは下がります。
しかし、窓を開ける普通の換気をした場合、換気をするほどに室内の温度は外気温に近くなります。
当然、夏は暑く、冬は寒くなります。
体調を崩す原因は新型コロナウィルスだけではありません。
暑ければ熱中症のリスクもありますし、寒ければこごえてしまいます。

理想は、きちんと換気をして感染リスクを下げながら、暑すぎず寒すぎない、過ごしやすい環境を作ることです。
では、きちんと換気している、という状態はどう判断すればいいのでしょうか?

換気の指標

ここで、厚生労働省からの指針を紹介します。

冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

この中で、以下の記載があります。

必要換気量を満たしているかを確認する方法として、二酸化炭素濃度測定器を使用し、室内の二酸化炭素濃度が1000ppmを超えていないかを確認することも有効です。

人が呼吸をすると、環境中の二酸化炭素濃度が上がります。
そのため、たくさんの人が密閉された空間にいる場合、どんどん二酸化炭素濃度は上がっていきます。

外気の二酸化炭素濃度は一定と考えてよいので、換気をして外気と空間内の空気を入れ替えれば二酸化炭素濃度は下がっていきます。
換気の方法は、窓を開ける換気をはじめ、家庭にもある換気扇を用いた方法、ロスナイ換気など様々な方法があります。
換気の方法によって、換気効率や温度を維持する能力は異なりますが、室内と外の空気を入れ替えることが目的です。

人が呼吸等を行うことによって二酸化炭素濃度が上がる速度よりも、換気で外の空気と入れ替わる速度の方が早ければ、室内の二酸化炭素濃度は下がっていきます。
逆に、二酸化炭素濃度が上がる速度よりも、空気が入れ替わる速度が遅ければ、室内の二酸化炭素濃度は上がっていきます。

適切な換気とは、環境中の二酸化炭素濃度が1000ppmを超えないようにコントロールすること、と言えます。

CO2センサーは何の役に立つのか?

二酸化炭素濃度を連続して測定することで、室内の換気の状態が適切か、不足しているかがわかります。

薬局内にいる人の数は一定ではないので、常に同じ換気が良い環境を作ることができるとは限りません。
二酸化炭素濃度が上がっていくようなら、窓やドアをあける場所を増やしたり、換気扇の出力をあげて空気の入れ替わりを促進していく必要があります。
十分な換気をしながら空調を使うことで、室内の温度を過ごしやすい環境にしていくこともできます。

二酸化炭素濃度を測定することで換気の状態を確認することはできますが、環境中の新型コロナウィルスの量を直接測定することはできません。
しかし、適切な換気を行うことで、環境中に新型コロナウィルスが存在していた場合に、適切に環境中のウィルス量が減っていると評価することができます。

つまり、CO2センサーを設置して適切な換気を行うことで、感染リスクを下げる必要換気量を満たしながら、暑すぎず寒すぎない、過ごしやすい環境を作りやすくなります。

さいごに

感染症対策は何かをやれば、必ず大丈夫というものではありません。

CO2センサー以外のしおはま薬局の感染対策については、 新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大防止対策について をごらんください。

これからもしおはま薬局では、地域のみなさまが安心して利用できる薬局づくりをおこなっていきます。