こんにちは、しおはま薬局です。
しおはま薬局では最新鋭の調剤ロボット「ディメロⅡ」を導入しました。
碧南市内では初の導入になります。
全国で1,100台、愛知県でも80台程度しか稼働していないそうです。
これまで行っていた調剤作業の一部を、ロボットが行うことになります。
今回は、薬剤師の行っている調剤作業がどのようなものか、またロボットの導入で変わる部分についてご紹介します。
薬局内での粉薬の調剤作業について
薬剤師が粉薬を作っているときにどんな作業をしているか、知っていますか?
しおはま薬局の内覧会のときに体験していただいた方はよくご存知かもしれません。
メーカーで粉薬をパッケージしている状態のもの(分包品)は、錠剤と同じように薬の種類と量を確認して取り揃えていきます。
しかし、体重や症状で薬の量が変わる場合は、薬局内で薬を小分けにする作業が必要になります。
しおはま薬局では、小分けにするときに飲み間違いが起きにくいよう印字に工夫しています。
そこで、まず薬局で粉薬を作るときに何をしているかをご紹介したいと思います。
薬局内での粉薬の作業について
薬局で粉薬をパッケージするときの作業は、大きく8つの工程に分解できます。
処方せんを受け取ると、
①処方内容の確認し、調剤作業をはじめます。
②処方箋に記載されている薬品を選んで(薬剤選択)、
③必要な量を測り(秤量)、
④必要に応じてよく混ぜ、薬剤を均等に分けます(混和・配分)。
⑤配分した薬を一包ずつに分け(分割)
⑥分けた薬を1包ごとにパッケージする(分包)
⑦機械に残っている薬をきれいにする(清掃)
⑧できあがった薬がきちんとできているか確認する(最終監査)
の8つを行います。
この中で、実際に粉薬に触れる調剤作業は、②から⑧が該当します。
出典:株式会社ユヤマ DimeRoⅡ・MiniDimeRoカタログより
ディメロ導入でかわること
これまでしおはま薬局では、①処方内容の確認 ②薬品選択 ③秤量 を「電子天秤一体型監査システム」を利用してミスが起きにくい仕組みを作っていました。
これからは、② 薬品選択と③ 秤量の作業は、処方データから自動で薬品選択と秤量を行うようになります。
また、① 処方内容の確認についても、薬剤師が処方内容を確認をするのをサポートする機能が搭載されています。
そのため、①についてはこれまでどおり、ITの力を借りて薬剤師が処方内容を確認し、②〜⑦の作業をロボットが自動で行い、⑧もこれまでどおり薬剤師が確認します。
機械だけ、人間だけではなく、それぞれの得意分野を組み合わせることで、よりミスなくスムーズな調剤が行えます。
調剤ロボットが調剤作業を行うことで、正確な作業が期待でき、薬剤師が調剤作業を行う時間を減らすことができます。
また、この時間を利用して、これまで以上にしおはま薬局に来局していただける方とお話する時間を作りたい、と考えています。
調剤室の配置換え
そんなわけで、調剤室の模様替えをしました。
これまでは、オープンキッチンを意識して、調剤の様子がよく見えるように配置していました。
せっかくなので、今回はロボットが作っている様子が見えるように配置を変更することにしました。
思っていたよりかなり、おおがかりな作業になりました。
いよいよディメロの搬入です
サイズは幅126.5cm、奥行き78cm、高さ186cmで、重量は600kgです。巨大ですね。
重量があるのと、精密機械なので、床に板を敷いて移動させます。
設置してすぐには使えないので、調整作業が必要になります。
機械が機械にアームの使い方を説明しています。
ハイテクですね。
では、実際に動かしてみます
さいごに
わたくしたちは、来局していただいた方が安心してくすりを使用できるようにすることが、薬剤師の役割だと考えています。
そして薬局を、「薬をもらう場所」から、「不安を持ち帰らないための場所」にしたいと考えています。
話す時間が長ければ、必ず不安を払拭できるわけではありません。
しかし、不安な気持ちを伝えて、話をして、安心するためには、時間が必要だと考えています。
ディメロⅡの導入によって、これまで薬剤師が調剤作業をしていた時間を、来局していただいた方のお話を聴く時間にすることができます。
こうした時間の積み重ねが、安心して薬を使用できる環境につながるのではないかと考えています。
地域の方のためになる薬局になれるよう、これからも努力していきます。
これからも、しおはま薬局をよろしくお願いします。
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