紫外線保管庫を導入しました。

こんにちは、しおはま薬局です。
しおはま薬局では、新型コロナウィルス感染拡大防止策の一環として、紫外線消毒保管庫を導入しました

紫外線保管庫導入の理由

しおはま薬局では、薬局内に入らず、感染対策窓(しおはまど)を利用してお薬の説明と受け取りを行うことができます。
感染対策窓を利用する場合、お薬のご用意ができるまでお車でお待ちいただき、準備ができ次第、チャイムを利用してお呼びしています。
チャイムは繰り返し使用し、その都度、消毒用アルコールによる消毒を行っていました。

これまで行っていた消毒用アルコールによる消毒を今後も継続して行う上で、いくつか検討しなくてはいけないことがありました。
アルコール消毒は、拭き方や、消毒用アルコールの濃度によって、十分な消毒効果が期待できません。
また薬局としては、以前のように消毒用アルコールの供給が安定しない事態に備える必要もあります。

いくつかの消毒法を比較、検討した結果、今回導入した紫外線照射による消毒は、新型コロナウィルスにも有効という報告もあり、導入することにしました。
紫外線照射機の殺菌灯の寿命は8,000時間と長寿命で、供給に対する不安がなくなります。
また消毒用アルコールによる清拭と違い、紫外線照射器具保管庫に入れてスイッチをいれるだけなので、いつだれが行っても効果に差が出ません。

紫外線照射による消毒効果

紫外線照射による殺菌は、理髪店でもみかけます。
箱の中に殺菌灯があり、殺菌灯から出る紫外線の照射で消毒します。

紫外線の中でもUV-Cと言われる100〜280nmの波長が、殺菌効果があると言われており、殺菌灯からはこの波長がでています。
現在では、260nm近辺の紫外線が細胞内のDNAに作用して、様々な光化学反応を起こすといわれています。
その効果は細菌だけではなく、インフルエンザウィルスやノロウィルス等、ウィルスに対する効果も認められています。

細菌やウィルスといった微生物を99.9%死滅させるために必要な紫外線照射量は、その種類によって異なりますが、細菌で3.8〜163.5mJ/c㎡、ウィルスで6.6〜90mJ/c㎡と言われています。
他の微生物で必要照射量の多いものとして、線虫232.9mJ/c㎡、カビで417mJ/c㎡と言われています。数字が大きいほど、紫外線消毒に対して強い微生物と言えます。

しおはま薬局で使用する紫外線保管庫で消毒に必要な時間を計算すると、細菌は2〜82秒、ウィルスは3.3〜45秒になります。
ちなみに線虫は117秒、一番時間を要するカビでも209秒です。

ウィルスに対する照射時間としては、60秒で十分だと考えられます。
しかし、新型コロナウィルスについては、まだ明らかになっていない部分もあることや、保管庫内の照射状況から、しおはま薬局では10分間(600秒)以上の照射を行っています。

さいごに

これからもしおはま薬局では、地域のみなさまが安心して利用できる薬局づくりをおこなっていきます。

参考

岩崎電気株式会社 紫外線殺菌
スタンレー電気の深紫外線技術
パナソニック照明設計資料 殺菌灯